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2022.5.23
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ニュース解説
介護現場で働く外国人材
ちょっと複雑な4つの制度を解説します!

日本国内の医療・介護現場で働く外国人材の数は、5万7,000人を超えています(2021年10月現在)。しかしその雇用制度はさまざまで、ちょっと複雑です。働き方にも違いがあるのでしょうか。

勤務できる介護サービスが制限され
人員配置への算定タイミングも異なる

外国人材を介護現場で雇用する制度は、主に①在留資格「介護」、②経済連携協定に基づく外国人介護福祉士候補者(在留資格は「特定活動(EPA介護福祉士候補者)」。以下、EPA)、③特定技能(在留資格は「特定技能」。以下、特定技能)、④技能実習制度(在留資格は「技能実習」。以下、技能実習)、の4つです(図表)。

ここからは、それぞれの制度について説明します。

①在留資格「介護」

目的

介護福祉士の資格を取得している外国人材が、日本国内の介護事業者と契約をして、介護の仕事に専門職として従事します。即戦力として期待される人材です。

期間

永続的に雇用することが可能です。在留資格自体は最長5年ごとに更新が必要で、介護福祉士の資格を取得している限り制限なしで更新できます。

雇用上のポイント

従事できるサービスに制限はなく、雇用時から人員配置基準を満たす人員として算定が可能です。雇用にあたっては、特定の受け入れ調整機関を通さず、介護福祉士養成校との連携などにより直接外国人材と労働契約をします。また、転職活動なども自由にできます。

②EPA

目的

インドネシア、フィリピン、ベトナムの3カ国の看護系学校の卒業生またはフィリピンの母国政府から介護士として認定された外国人材が、国家間の“経済活動の連携強化”に基づき、就労・研修をしながら介護福祉士の取得を目指すものです。国際貢献、国際交流、外国人介護リーダーの育成といった意味合いが強い人材です。

期間

原則4年間です。入国後4年目に介護福祉士の国家試験を受験する必要があり、不合格の場合は帰国しなければなりません。ただし、不合格でも一定の条件を満たせば、5年目に再受験ができます。合格後は、EPA介護福祉士(在留資格は「特定活動(EPA介護福祉士)」)として従事することが可能ですが、3年を超えない範囲で在留資格の更新を必要とします。

雇用上のポイント

介護保険3施設やグループホーム、通所介護など、雇用できる事業所の制限があります。また事業者には、介護福祉士の資格取得のための研修責任者を配置することなどが求められます。人員配置基準への取り扱いに関しては、一定の条件を要します。

③特定技能

目的

人材を確保することが困難な状況にある分野に対し、一定の専門性・技能をもつ外国人が働くことを認める制度です。5月19日時点では、介護含めて14の分野で認められています。

期間

働く期間は通算5年を超えることはできません。転職した場合でも、それぞれ合わせて計算します。異なる分野の特定技能から介護分野へ転職した場合も、同様に合算します。

雇用上のポイント

訪問系サービスには従事させることができませんが、夜勤は可能なほか、雇用開始時から人員配置基準に算定できます。また、雇用にあたっては、支援計画の作成、出入国時の送迎や住居の確保、日本語学習の支援などが、事業所には求められます。

④技能実習

目的

外国人材が日本から諸外国へ、経済発展のための技能移転を目的として、研修を受けるものです。日本の技能や技術を習得した外国人材は、身に付けたノウハウを母国に広めることが求められています。

期間

最長5年で、研修期間によって技能実習1号から3号までの区分があります。3年を経て、技術要件などを満たす場合には、特定技能に変更することもできます。

雇用上のポイント

訪問系サービスには従事させることができないほか、夜勤を行うためには2年目以降に限定することが業界ガイドラインで努力義務として規定されています。人員配置基準はEPAと同様です。日本語講習や介護に関する基礎的な事項を学ぶ技能実習計画を定めて、それに沿って実習させることが必要です。

制度全体にかかわるポイント

在留資格「介護」を除いては、基本的に雇用開始時は介護関連の資格をもっていないため、同じ業務に従事する無資格の日本人の介護職員と同じ人員配置基準等での雇用が求められます。また、在留期間中に介護福祉士に合格した場合は一定の要件を満たせば在留資格「介護」に変更することができます。ただし、EPA特有の無料相談など、在留資格の変更により制度と関連した支援が受けられなくなることもあり、注意が必要です。

労働条件等の明示など
日本人と変わらない労働環境を整える

制度ごとに、外国人材に求められる学歴要件や日本語能力、介護分野に関する技術・知識は異なります。EPAであれば国家資格取得や国際貢献の意味合いが強く、一方、特定技能は労働力としての入国など、それぞれの目的の理解が重要です。また、外国人材は生活習慣や文化背景などが違い、「言わなくてもわかる」といったことは通用しないので、密にコミュニケーションをとるようにするほか、宗教上の配慮なども怠らないようにしましょう。

労働時間の上限や最低賃金等の労働法上の労働条件は、日本人と変わりありません。日本の法令に沿った対応をとるとともに、外国人材が理解できる方法で労働条件などをしっかりと説明することも大切です。

図表出典:外国人介護職員の雇用に関する介護事業者向けガイドブック
https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/000496822.pdf

取材協力:公益社団法人国際厚生事業団