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医療事務

請求業務は月15分!医事を外注して叶えた “ 診療に集中できる開業 ” を実現させた事例 |ときのクリニック様インタビュー

公開日/2025.09.24 更新日/2025.12.02

クリニックの開業には、診療方針や立地選びだけでなく、診療報酬請求やレセプト点検といった医事業務への対応も欠かせません。
特に、医事経験のない医師がスタッフの雇用を最低限にして開業する場合、業務の習得や運営体制の構築は大きな課題となります。

今回お話を伺ったのは、医事知識ゼロの状態から“ひとりでも回せるクリニック”を実現し、リモート医事サービスを活用して診療と経営の両立を叶えた「ときのクリニック」の今井院長。

開業時の不安や医事サービスを選択した背景、そしてサービス導入によって得られた効果について、実際の体験を詳しく語っていただきました。

課題 ・医師一人で診療と経営を担う「ワンオペ経営」体制の予定だった
・診療報酬請求・レセプト点検の知識がなく、業務負担が重くなる懸念があった
・事務員の雇用を最低限にして、固定費を抑えた経営を実現したかった
・「ミスなくできるか」という精神的負担が大きかった
導入サービス レセプト点検診療報酬請求まるっとプラン
効果 【定量】
・レセプト関連業務は月15分(実質「請求業務は1mmも知らないまま続けられている」状態を維持)
・返戻(レセプトの差戻し)も最小限

【定性】
・診療後の「夜鍋作業」がゼロに
・請求締切前でも「ストレスフリー」
・事務員の雇用・管理から完全に解放
・「診療だけに全集中できる」働き方を実現

医事業務の知識ゼロ。開業時に感じたリスクと不安

──クリニックの開業時、医事業務についてどのような課題や不安がありましたか?

今井院長:勤務医のときは、診療報酬の請求やレセプトの点検といった業務は、ほとんどわかっていませんでした。月に一度回ってくるコメントや点検も、「なんだか面倒だな」と思いながら、確認や記入をしていただけです。

開業を決めたとき、診療報酬の算定や請求作業が必要になることは理解していましたが、自分はそうした作業を得意としていませんでした。しかも、今回は“ひとりでも診療を回せるクリニックを開業する”という前提で、コンパクトなクリニック運営を目指していたため、人を雇わない方法を模索する必要があったんです。特に不安だったのは、医事知識ゼロの状態でスタートすることです。請求ミスは返戻や査定につながり、経営に悪影響を及ぼします。

さらに診療と事務を両立する負担も懸念しており、開業初日から安定した体制を築く必要性を強く感じていました。

なぜ“ひとりでも診療できるクリニック”にしたかったのか?その決断にあった現実と想い

──ひとりでも回せるクリニックにしたいと思われた背景を教えてください

今井院長:私が開業を決意したときに一番に考えたのは、「患者さんと向き合う時間を最大限に確保し、診療の質を高めたい」という思いです。

自分の持てる時間やエネルギーを診療そのものに注ぎたかったので、医事や人のマネジメントに追われるのではなく、医師としての役割に集中できる環境をつくりたいと考えていました。その理想を実現するために選んだのが小規模開業です。固定費や人件費を抑えることで、診療に専念できる体制を整えたいと。そのため、私はスタッフの雇用は最低限必要な人員に抑え、ワンオペレーションでも回せる道を選びました。

もっとも、この選択には大きな不安もありました。まず、私自身が医事業務に関して全くの素人だったことです。勤務医時代のレセプト点検も「とりあえず返す」程度で、診療報酬算定のルールも曖昧でした。開業後に一人で担えば、返戻や減額査定が経営に直結するリスクがあると感じていました。

また、スタッフを多く雇えば、採用や教育、勤怠管理といった労務の負担が発生します。しかし、開業直後は人材の採用や教育に時間を割く余裕もありませんし、欠勤や退職による業務停滞のリスクも避けられません。

そうした中で大きな後押しになったのが、先輩医師のクリニックを見学した経験です。そこでは医事業務をすべて外部に委託し、院長は診療に専念していました。それを見て、私も医事業務をアウトソースして開業することを決めました。

リモート医事サービスを導入したことで、開業当初に抱えていた医事業務に関する不安は大きく解消されました。請求業務はソラストから送られてくる点検済みのデータを確認して返すだけで済み、時間にして15分程度です。返戻もほとんど発生せず、査定も最小限に抑えられています。

決め手は、開業直後のクリニックでも“フルアウトソースできる”安心感

──スタッフ雇用と比較して、リモート医事サービスを選んだ決め手は何でしたか?

今井院長:当時は競合サービスも少なく、SNSでたまに見かける程度でしたが、費用とサービス内容を比較して総合的に判断しました。先輩クリニックでの実例を見ていたこともあり、導入すれば同じように安定した運営ができると確信しました。

雇用の場合は人員不足や体調不良によって業務が遅れることがありますが、リモート医事サービスではそうしたリスクがありません。確実に業務を進めてくれる点は大きな安心材料でした。実際に導入してからも、請求業務で待たされることがなく、期限内に必要な情報が揃うため、開業直後の不安定な時期も安定した診療と経営を両立できています。

“請求業務を意識しない”働き方が実現できた

通常5~6時間かかるレセプト関連業務が、15分まで工数を削減

──「レセプト点検診療報酬請求まるっとプラン」の導入によって得られた効果を教えてください。

今井院長:請求業務のやり方を1mmも知らないまま、今も続けられています。
毎月の請求はスプレッドシートで送られてくる内容を確認し、必要に応じてチェックするだけです。作業はおおよそ15分で完了します。

医事業務におけるシームレスさは、非常に魅力的だと感じています。
通常のレセプトチェック業務ですと、月末に作業が集中して数時間を費やすことが当たり前だと考えていましたが、その負担もありません。他院の先生が「今日は帰れない」と話すようなレセプトチェックの時期でも、当院では診療後にすぐ帰宅できています。

短時間化は単に業務量を減らしただけでなく、作業のタイミングを自分で決められる、タイミングが取りやすい点も導入メリットの一つです。

スキマ時間にチェックするだけ、院内とのリモート連携もスムーズ

──運用フローや実務面での安心感について教えてください

今井院長:スプレッドシートでのやり取りは、こちらの都合に合わせて作業できます。
診察中に突然声をかけられて手を止める必要がなく、空いた時間にまとめて対応できます。Slackでの連絡もスムーズで、必要な質問には必ず返答があり、算定が難しい症例にも確実に対応できます。開業当初は取れる点数を控えめにしていましたが、やり取りを重ねるうちに判断がパターン化され、今では即座に対応できるようになりました。

こうした中断のない環境で、医療に集中できる環境が整備できるのがいいです。
また、コミュニケーションの記録が残るため、後から参照して確認できる点も安心感を高めているポイントです。結果的に、診療と事務処理の両立が無理なく実現できています。

返戻対応の手間も削減、査定・請求ミスも最小限に

──定量的な成果として実感していることはありますか?

今井院長:返戻はほとんど発生していません。
発生してもスプレッドシートのコメントを確認し、電子カルテを修正するだけで1件あたり1分程度で完了します。請求内容に関してはオンライン化とアウトソースにより人的トラブルはありません。請求書の送付に気を付けるくらいです。

返戻や査定の対応時間が減ることで、本来の診療業務や患者対応に時間を回せます。特に、スタッフが少ないクリニックでは、こうした時間の確保が経営の安定化に直結すると思います。実際、土曜診などは私一人ですべて対応しています。

結果として、日常の業務効率だけでなく、長期的な収益確保や患者満足度の向上にもつながっています。

在院時間の短縮を実現し、ワークライフバランスも改善

──ご自身の働き方にどのような影響がありましたか?

今井院長:診療終了後はすぐに帰宅できています。終わったら片付けをして、電気を消して、すぐ帰宅できるような環境が整えられています。事務作業で帰宅が遅くなることもないため、自分の時間を安定して確保できています。
ここはクリニックの設計も関連しているところですが、スキマ時間でレセプトチェックができるので、医院設計とも合致したサービスだと感じています。

医事知識ゼロでも100%安心できる運用体制

──やりとりの安心感・サポート面での満足度はいかがですか?

今井院長:現状で満足度は100%です。開業当初は算定の判断に迷うこともありましたが、患者さんの症例が一巡するとパターンが見えて不安はなくなりました。

パソコンやクラウドの基本操作ができれば、導入は難しくありませんし、知識ゼロからでも問題なく運用できる体制は、開業直後の負担を大きく減らしてくれると感じています。

結果として、診療に集中できる環境が整い、業務面での安心感が得られています。

「まだ医事で悩んでいるの?」と伝えたくなるほど、価値を実感

──ソラストのリモート医事サービスを導入して、実際に感じている価値を教えてください。

今井院長:医療事務担当者の雇用で悩んでいる先生には、「一度導入を検討してみてください」とお伝えしたいです。
私自身、スタッフを多く雇用した場合に発生する人件費やシフト管理、急な退職リスクといった雇用特有の負担への不安がありました。しかし、実際に利用してみると、雇用に伴う管理業務から解放されただけでなく、請求業務を意識する時間や労力がほぼゼロになり、その分診療に集中できる環境が整いました。

診療時間を確保し、患者さんと向き合う質を高められることは、自分にとって非常に大きな価値です。導入前には想像できなかった効率性と安心感は、実際に使ってこそ実感できます。知らないから選択肢に入らない先生も多いですが、現状維持バイアスを外して考えれば、大きな経営改善の一手になり得ます。

他の先生方とお話しすると、「それは便利そうだね」と興味を持たれることも多く、使わないのはもったいないと感じています。

今後も持続してほしい、クリニック経営の“医事パートナー”

──ソラストのサービスに対して、今後の期待やご要望はありますか?

今井院長:今後も継続してサービスを提供してほしいです。特に、オンライン資格確認やマイナンバーカード関連など、制度改正への迅速な対応を期待しています。
開業当初から支えてくれている存在として、これからもパートナーであり続けてほしいと思っています。医療制度やITツールは今後も変化しますが、その変化に合わせて運用を柔軟にアップデートしてもらえることは、現場にとって非常に心強いです。

変化の激しい医療環境において、安定して診療を続けるための基盤として、今後も支援を受けていきたいと考えています。

担当からのコメント

今回は、クリニックの開業にあたり、ソラストの医療DXパッケージ「iisy」を導入された長野県塩尻市にある「ときのクリニック」様に、サービス導入の背景や課題、そして「レセプト点検診療報酬請求まるっとプラン」の導入に至った経緯、導入後の現在に至るまでの過程を詳しくインタビューさせていただきました。

レセプトは医療機関の収益に直結する非常に重要な業務ですが、正しく請求するためにはその請求内容を確認・チェックすることも含まれるため、専門知識や経験が求められる業務の一つと言えます。
さらに、実際の現場ではレセプト以外の業務も並行しなければならないため、なかなか集中して着手できないといった課題もあり、毎月返戻を減らし、正確なレセプト請求を行うことが医療機関にとって大きな負担となっているのが現状です。

こうした医療機関の課題を解決するため、ソラストは医療DXサービス「iisy」を展開、レセプト業務をリモートで代行し、各医療機関のスタッフが医業に集中できる環境をサポートしています。

「iisy」はニーズに合わせて3つのプランをご用意。
「レセプト点検診療報酬請求まるっとプラン」と「訪問まるっとプラン」では、ソラストがレセプト業務を代行、「レセプト点検プラン」では、医療機関側が行ったレセプト業務のエラーチェックや、質問ができるサービスも提供しています。

レセプトに関するお悩みを持つクリニック経営者さま・開業医さまには、ソラストの医療DXパッケージ「iisy」がおすすめです。

インタビューご協力

ときのクリニックロゴ
ときのクリニック(長野県塩尻市) 今井 紳一郎院長先生

著者プロフィール

著者:ソラストオンライン
医療事務コラム執筆担当
医師や医事課のみなさまをはじめとする医療従事者の皆様に、お役立ち情報を発信しています。

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