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医療事務におすすめの研修内容5選!選び方やスキル向上を目指すコツを解説

公開日/2025.11.17 更新日/2025.11.17

医療事務スタッフのスキルアップや定着率向上のためには、研修の実施がおすすめです。本記事では、医療事務におすすめの研修内容5選と研修の実施が重要な理由を解説します。自院に適した効果的な研修の選び方や、スタッフのスキル・モチベーション向上を目指すコツも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

医療事務向けのおすすめの研修内容5選

医療事務スタッフのスキルアップを目指すために、職員の知識やスキルレベルに応じた研修の実施がおすすめです。具体的にどのような研修を実施すればいいのか、おすすめの5つの研修について詳しく紹介します。

自院に関する基礎知識を学ぶ研修

具体的な研修内容 ・自院の理念・基本方針
・院内のルール
・ハラスメントの防止・対策
・個人情報保護のルール
・レセコン・電子カルテシステム等の操作方法 など
こんな医療機関におすすめ ・新人スタッフや未経験者が多い医療機関
・院内のルールや理念の浸透を重視している医療機関

自院に関する基礎知識を学ぶ研修は、各医療機関の理念や基本方針、院内独自のルールなど、医療事務として働くうえで不可欠な基本的な知識を培うものです。

とくに、入職後間もない新人スタッフや業界未経験のスタッフにとって、基礎知識を習得することは、院内でのスムーズな業務遂行と患者さんへの適切な対応のために非常に重要です。職員一人ひとりの自院への理解を深め、組織の一員としての自覚を育むのに役立つでしょう。

医療接遇やマナーに関する研修

具体的な研修内容 ・身だしなみや基本的な言葉遣い
・医療接遇に関するマナー
・具体的な業務フロー
・電話対応のマナー
・クレーム対応の方法 など
こんな医療機関におすすめ ・患者満足度向上を目指している医療機関
・新人スタッフの接遇スキルを底上げしたい医療機関
・クレーム対応に課題を感じている医療機関

医療接遇やマナーは、医療事務スタッフが患者さん・スタッフとの間に信頼関係を築くために欠かせない要素です。具体的には、社会人としての基本である正しい言葉遣いや、窓口業務における接遇マナー、電話対応のフローといった研修を行うとよいでしょう。

加えて、予期せぬクレームが発生した場合に備えて、クレーム対応・フローを学ぶ研修の実施もおすすめです。医療事務スタッフ全員が、冷静かつ的確な対処法を身につけておくことで、クレームへのスムーズな対応に役立ちます。実際の現場を想定したロールプレイングを取り入れると、より実践的なスキルを身につけられるでしょう。

レセプト業務に関する研修

具体的な研修内容 ・診療報酬や医療保険制度、各種法令に関する基本情報
・レセプトの作成・点検方法
・レセプト業務のフロー
・レセプト業務の役割分担
・査定・返戻対策、発生時の業務フロー など
こんな医療機関におすすめ ・新人医療事務スタッフの育成に力を入れたい医療機関
・スタッフのレセプト業務に関するスキルレベルを底上げしたい医療機関
・レセプト業務の効率化を目指したい医療機関
・レセプトの返戻・査定が多く、改善を目指したい医機関

レセプト業務の精度は医療機関の収益に直結するため、より正確に行える体制を整えることが極めて重要です。内容としては、診療報酬や保険制度、各種法令などの基本情報を学ぶ研修や、実務に役立つレセプトの作成・点検のスキルを高める研修などが挙げられます。

レセプト業務のフローや役割分担を理解し、診療報酬請求に必要な知識を深めることで、知識不足によるエラーを防ぎ、業務の効率化と精度向上を目指せるでしょう。とくに、医療事務職員全体で、レセプト業務の知識・スキルを底上げしたい場合におすすめです。

業界の最新情報に関する研修

具体的な研修内容 ・最新の診療報酬改定に関する詳細解説
・医療関連法改正や制度変更のポイント
・地域医療や医療DX等の取り組みの状況 など
こんな医療機関におすすめ ・制度改定への対応に不安がある医療機関
・スタッフ全体で知識をアップデートしたい医療機関
・将来を見据えた取り組みを進めたい医療機関

診療報酬制度は2年に一度改定され、関連する法令や制度の変更も定期的にあります。医療事務スタッフが行うレセプト業務に大きく関わる情報であるため、常に最新の知識・情報を把握できるように、制度変更後は研修を実施して周知を図りましょう。

また、地域包括ケアシステムの構築や医療DXの推進など、多様な患者さんのニーズに応えるための取り組みを、国を挙げて複数進められています。医療事務スタッフに対しても、医療業界に関わる取り組みについて理解を深めてもらうことが重要です。

参考:厚生労働省「地域包括ケアシステム」

参考:厚生労働省「医療DXについて」

経験者のステップアップに役立つ研修

具体的な研修内容 ・介護保険制度や公費負担医療制度など専門分野の知識
・リーダーシップ・マネジメントスキル向上によるチーム運営能力強化
・医療情報システムの高度活用やデータ分析に関する内容 など
こんな医療機関におすすめ ・ベテランスタッフのスキルアップを支援したい医療機関
・将来のリーダー候補を育成したい医療機関
・専門性の高い医療サービスを提供しており、スタッフの知識レベル向上を図りたい医療機関

医療事務として経験が長いスタッフ向けには、さらなるステップアップを目的とした研修の実施もおすすめです。たとえば、専門性を深めるための介護保険や公費負担医療制度に関する研修、リーダーシップやマネジメントスキルを向上させるための内容などが考えられます。

先輩スタッフのスキル向上を図ることで、個人の成長に留まらず、組織全体の成長促進にも役立ち、より質の高い医療サービス提供へとつながるでしょう。

医療事務スタッフへの研修が大切な理由

医療事務スタッフへの研修は、医療機関の安定的な運営と質の高い医療提供に不可欠です。

医療事務スタッフへの研修がなぜそれほど大切なのでしょうか?ここでは、その理由について詳しく紹介します。

スタッフ全体の知識・スキルを底上げして統一を図るため

医療事務スタッフの知識やスキルのばらつきは、業務の効率化を妨げる要因です。研修の実施により、医療事務スタッフ全体の知識とスキルを底上げし、統一した基準で業務を進められるようになります。

結果的に医療事務のチームとしての一体感も高まり、業務の安定性をもたらすでしょう。スタッフ一人ひとりの業務品質が向上し、医療機関全体のサービスの均質化につながります。

業務負担の軽減・業務効率化に役立つため

研修を通じて効率的な業務の進め方を学ぶことで、医療事務スタッフの負担を減らし、業務効率を高めます。経験の多いスタッフに業務負担が偏ることがなくなり、チーム全員が働きやすくなるでしょう。結果として、残業を減らしストレスなく働ける職場環境を実現していけます。

患者さんの満足度や医療の質向上につながるため

研修の実施によって医療事務スタッフの対応スキルが高まることで、患者さんへの対応も迅速かつ的確になります。正確な情報管理やスムーズな業務運営は、医療の質向上にも寄与します。

患者さんは安心して医療サービスを受けられるようになり、満足度が高まるでしょう。受付から会計までのプロセスが円滑に進むことで、医療機関全体の信頼性向上にもつながります。

レセプト業務の精度は収益に直結するため

レセプト業務は、医療機関が保険者に対して医療費を請求するための書類を作成する重要な作業です。レセプト業務が適切に行われないと、診療報酬の請求漏れや誤請求が発生し、レセプト返戻やレセプト査定につながる恐れがあります。

結果として、収益の確保までに時間がかかったり、報酬が減額されたりしかねません。レセプト業務のミスを減らして精度を高めることで、確実な収益の確保につながるため、医療事務スタッフへの研修は不可欠です。

スタッフのモチベーションアップ・離職防止につながるため

新人や経験の浅いスタッフは、研修を受けることで知識を深められます。業務を進めるうえでの不安を減らし、自信を持って働けるようになります。

一方、経験の多いスタッフは、さらなる知識向上に役立つ研修を受けることで、自立的に頑張ろうと思えるようになるでしょう。

研修実施によって、年齢や経験の有無を問わずさまざまなスタッフのモチベーション維持・アップに役立ちます。結果として、スタッフの定着率向上、ひいては離職防止にもつながり、安定した組織運営に貢献するでしょう。

医療事務向けの研修を選ぶ4つのポイント

医療事務向けの研修は多岐にわたり、どのような研修を選べばよいか迷うのではないでしょうか?ここでは、効果的な医療事務向けの研修を選ぶためのポイントを紹介します。

各スタッフの知識・スキルレベルを把握する

まずは、自院の医療事務スタッフそれぞれの知識やスキルレベルを正確に把握しましょう。スタッフ一人ひとりの経験年数や知識レベル・理解度、得意・不得意分野は異なるため、一律で同じ研修に参加させることは効率的ではありません。

定期的な面談を通じて各スタッフの現状を把握したうえで、行うべき研修を選定しましょう。

研修内容とかかるコストのバランスを考える

研修の実施には一定のコストが発生します。単に費用を比較するだけでなく、その研修で学べる内容、受けるメリットを踏まえて、内容を深く吟味することが不可欠です。

費用対効果を最大限に高めるため、学べる内容とコストのバランスを慎重に検討し、自院のニーズに合った研修を選定しましょう。

自院とスタッフの状況に適した研修の実施方法を選ぶ

研修の主な実施方法 メリット デメリット
オンライン ・時間や場所の制約が少ない
・移動コストがかからない
・集中力の維持が難しい場合がある
・実践的な演習には不向きな場合がある
会場参加 ・講師や他の参加者と直接交流できる
・実践的な演習に適している
・移動時間や交通費がかかる
・日程調整が難しい場合がある
講師派遣 ・自院のニーズに合わせたカスタマイズが可能
・普段の環境でリラックスして受講できる
・費用が高額になる傾向がある
・講師のスケジュール調整が必要

研修の実施方法は、オンラインや会場への出向、自院に講師を招くなどさまざまです。それぞれメリット・デメリットがあるため、自院のニーズやスタッフの参加しやすさを踏まえて、適切な形式を選択しましょう。

なお、ソラストでは、講師を派遣して病院やクリニックの人材育成をサポートするサービスを展開しています。各医療機関の状況に合わせた柔軟な研修の実施が可能です。

研修実施団体の実績についても調べる

研修実施団体を選ぶ際は、過去の研修実績や参加者の評価などをチェックし、どのような内容が提供されているのかを把握しましょう。

医療事務のスキル・知識向上を図るのであれば、「医療事務の業務」に特化した研修を提供している団体を選ぶことが望ましいです。加えて、研修の内容が最新の業界情報を反映しているかどうかも確認しましょう。実用性が高く、質のよい研修の選定に役立ちます。

医療事務スタッフのスキル・モチベーション向上を目指すには?

医療事務スタッフのスキルアップやモチベーション維持は、医療機関の成長に欠かせません。どのようにすれば、スタッフのスキル・モチベーション向上を目指せるでしょうか?ここでは、具体的な4つの方法について紹介します。

定期的な研修を行って知識・スキルの維持を図る

医療事務スタッフの知識・スキルを維持するために、一度きりではなく、期間を決めて定期的に研修を行いましょう。医療業界は日々進化しており、最新の情報や技術を常にキャッチアップすることが求められます。

定期的な研修を行うことで、スタッフは新しい知識を習得し、既存のスキルを更新できます。変化の速い医療現場に対応し続けることが可能です。

加えて、医療事務の経験・スキルの証明として、「医療事務管理士®️」などの資格取得を後押しすることもよいでしょう。ソラスト教育サービスでは、医療事務を支えるスペシャリストを目指す方におすすめの「医療事務講座マスターコース」や、接遇力を磨く「ホスピタルコンシェルジュ®️講座」など、各種講座をご提供しています。

研修とセットでフォローアップを行う

研修で学んだことを実際の業務に活かせるように、フォローアップも定期的に行いましょう。研修だけで終わらせないことで、スタッフの理解をさらに深め、実務へのアウトプットに役立ちます。

フォローアップの内容としては、研修後の振り返りを行うことや、実務での活用状況を確認する機会を設けることが効果的です。研修内容が定着し、具体的な業務改善へとつながります。

明確な評価制度をつくる

研修の実施とあわせて、スタッフの努力を適正に評価できる評価制度を設けるのもおすすめです。明確な評価基準があれば、スタッフは自身の成長を実感しやすくなります。

たとえば、医療事務関連の資格取得や業務の習熟度に合わせた昇進・昇給制度を設けることで、スタッフのさらなる努力を促すきっかけになり、モチベーション向上にも大きく貢献するでしょう。

働きやすい環境づくりに努める

快適な職場環境の提供によって、スタッフは長期的に働く意欲を持てるようになります。定期的なアンケートや面談を通じて職場環境に対するフィードバックを集め、改善に努めましょう。

また、職場でのコミュニケーションを活発にし、年齢や経験に関わらず相談しやすい雰囲気を作ることも欠かせません。結果として、離職率の低下や定着率向上にも役立ち、安定した人材確保につながります。

医療事務の研修におすすめ!e-ラーニング「テラススタジオ」

医療事務に対する研修内容にお悩みの医療機関経営者さまもいらっしゃるのではないでしょうか?そんな医療機関経営者さまには、ソラストが提供するe-ラーニング「テラススタジオ」がおすすめです。

テラススタジオの機能・魅力

スマホ学習 いつでもどこでも手軽に学習できる
動画学習 3〜5分程度の短い動画で、視覚的に分かりやすく学べる
理解度確認テスト 学習内容の定着度を確認し、弱点を克服できる
レベルアップ機能 ゲーム感覚で使え、段階的にスキルアップを実感できる
バッジ機能 学習達成度を可視化し、モチベーション維持に役立つ

テラススタジオは、医療事務の基本からレセプト業務、接遇まで幅広く学べる豊富なコンテンツが魅力です。動画提供本数は約350本と充実しており、業界の基礎から専門的スキルまで幅広く学べます。3〜5分程度の短い動画を中心に学べるため、忙しい業務の合間やスキマ時間を有効活用して学習できます。

スマホ対応でいつでもどこでも学べて、理解度確認テストやレベルアップ機能、バッジ機能で学習意欲を高めながら、着実にスキルアップを目指せます。

【こんなケースにおすすめ!】

・医療事務スタッフの教育体制を強化したい医療機関さま
・業界未経験・新人の医療事務スタッフが多い医療機関さま
・スタッフが気軽に学べる学習コンテンツを提供したい医療機関さま

自院の医療事務スタッフに効果的な研修を選ぼう

医療事務スタッフへの研修は、各スタッフの知識・スキル向上や、医療機関を安定的に運営するために不可欠です。各スタッフのレベルや費用対効果を考慮して、適切な研修とフォローアップ、評価制度などを実施し、医療事務の専門性向上を目指しましょう。

ソラストでは、医療事務スタッフの人材育成におすすめのe-ラーニング「テラススタジオ」をはじめ、医療機関経営者さまを強力にサポートする多数のサービスを展開しています。医療事務スタッフに効果的な研修を実施したい、コストを抑えながらスタッフの定着率を高めたいとお悩みの方は、ぜひ一度ソラストにご相談ください。

著者プロフィール

著者:ソラストオンライン
医療事務コラム執筆担当
医師や医事課のみなさまをはじめとする医療従事者の皆様に、お役立ち情報を発信しています。

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