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医療機関経営者必見!医療事務のスキルアップでスタッフの戦力化を実現する方法

公開日/2026.01.21 更新日/2026.01.21

医療事務のスキルアップは、医療機関の経営改善のカギともいえます。しかし、スキルアップ施策を実施しても効果が薄い、そもそも十分な教育体制を整備できないなど、さまざまな課題があるでしょう。今回は医療事務のスキルアップの重要性を踏まえ、具体的な方法や教育効果を高めるためのポイントなどをご紹介します。

医療事務スタッフのスキルアップの重要性

医療事務のスキルアップは、正確な診療報酬請求と質の高い患者サービスの土台です。スタッフ一人ひとりの能力向上が、医療機関の経営安定と患者満足度の向上に直結します。 ここでは、医療事務スタッフのスキルアップの重要性を解説します。

スタッフのスキル不足が招く6つの経営リスク

医療事務のスキル不足は、医療機関経営に深刻な影響を及ぼします。厚生労働省の「令和5年雇用動向調査」によると、医療・福祉業界の離職率は14.6%(2023年)という結果でした。全産業の平均値15.4%と差分はあまりないですが、適切な教育体制がない医療機関では、さらに高い離職率となっています。そして医療事務員の入れ替わりが多くなると、スキル不足の悪循環につながります。

具体的には、以下のような経営リスクが発生します。これらが複合的に作用すると、医療機関の経営基盤が揺らぎ、最終的には経営状況の悪化を招きます。

収益面への影響
・レセプト請求ミスによる収益損失
・算定漏れによる機会損失
コスト面への影響
・業務非効率による人件費増加
・スタッフ離職による採用・教育コストの負担
サービス品質への影響
・患者対応の質低下
・離職の悪循環

スタッフ育成が経営改善につながる

スタッフの専門知識や事務スキルを高めることで、業務効率の向上、ミスの削減、患者対応の質向上が実現できます。とくに、レセプト精度の向上は直接的な収益改善につながり、質の高い対応は患者満足度向上による集患やリピート率向上に直結します。

育成を通じてスタッフを戦力化することは、医療機関全体の運営改善と経営効率の向上に不可欠です。

医療機関経営者が優先すべき医療事務の3つのスキルアップ領域

医療機関の安定経営とサービス向上を効率的に実現するためには、どのスキル領域に注力すべきかを明確にする必要があります。とくに優先すべきは、経営にも直結しやすい「正確性」「効率性」「ホスピタリティ」の3つの領域です。ここでは、医療機関経営者が優先すべき、医療事務のスキルアップ領域を3つご紹介します。

レセプト業務の精度向上

診療報酬は2年ごとに改定されるため、医療事務スタッフは改定内容を早期にキャッチアップし、対応できるスキルが不可欠です。

算定ルールを深く理解し、査定や返戻対策を身に付けたスタッフがいることで、査定・返戻の削減や算定漏れを防止できます。診療報酬は医療機関の収益に直結するものであるため、結果として収益改善につながります。

デジタルスキルの向上・変化への柔軟な対応力

近年、医療業界ではDX化が加速しています。政府が掲げる「医療DX令和ビジョン2030」では、2030年までに概ねすべての医療機関で標準化された電子カルテの導入を目指しており、医療事務スタッフのITリテラシー向上が急務となっています。

また、個人情報を扱う医療機関では、情報セキュリティとプライバシー保護の知識も必須です。マイナンバーカードを活用したオンライン資格確認など、新制度への柔軟な対応力も求められています。

【デジタルスキルで実現できること】
・電子カルテの効率的な操作による診療補助の質向上
・予約システム活用による患者待ち時間の削減
・RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)による単純事務作業の自動化

接遇・コミュニケーションスキル

医療事務スタッフは、医療機関の「顔」です。接遇スキルや患者さんのクレーム対応力を上げることで、患者満足度が向上し、リピート率向上や口コミによる集患につながります。

厚生労働省の「令和6年度診療報酬改定について」でも、チーム医療の重要性が強調されています。医師や看護師、他職種との円滑な情報共有と連携には、明確で正確なコミュニケーションスキルが不可欠です。医療事務のスキルアップにより、患者対応とチーム連携の両面で医療の質を高めることができます。

医療事務のスキルアップを実現する3つの方法

スタッフのスキルアップを成功させるには、経営者が主体となり、組織的な教育環境を整備することが欠かせません。ここでは、医療事務スタッフのスキルアップを目指すための3つの方法をご紹介します。

院内教育体制の構築

・スタッフの段階別研修プログラムの設計
・エルダー制度の導入
・業務マニュアルの整備 など

効率的に医療事務のスキルアップを実現するには、体系的な院内教育体制の構築が不可欠です。新人・中堅・ベテランのレベルに応じた段階別研修プログラムを設計することで、無駄な研修時間を割くことなく、早期のスタッフ戦力化が実現できます。さらに、先輩スタッフによる1対1で指導するOJT体制を整えることで、新人スタッフの技術的な向上だけでなく、精神的なサポートも可能になります。算定にあたっての疑問点は、ソラストの「診療報酬算定ナレッジアプリ solabell」を利用すると、先輩スタッフの手を煩わす時間の軽減とスタッフのスキル向上にもつなげられます。

また、業務マニュアルを整備しておくことは、各スタッフのスキルの均一化や業務の属人化解消に繋がり、医療事務全体の質を高めます。

外部研修やeラーニングの活用

外部研修やオンラインセミナーを活用することで、最新の医療知識や実務スキルを効率的に学べます。とくに、医療事務専門のeラーニングを導入することで、時間・場所を選ばない学習環境が提供でき、個人のペースにあわせたスキルアップを実現します。教育担当者の負担を軽減しつつ、最新情報を即座に学習できるのがメリットです。

外部研修とeラーニングを組み合わせることで、医療事務のスキルアップを加速させることができます。

スタッフのモチベーション向上施策

昇給・昇格基準の設定など、評価制度を明確にすることは、スタッフのモチベーションに直接つながります。また、キャリアパスを提示することで、将来を見据えたスタッフの自主的なスキルアップが見込めます。

他にも、資格取得支援制度などスキルアップを促す制度も効果的ですが、経営状況や費用対効果を踏まえて設置することが重要です。モチベーションを維持する仕組みが、継続的なスキルアップの鍵となります。

医療事務のスキルアップでよくある失敗パターンと対策【医療機関の経営者向け】

スキルアップ施策は、適切な対策を講じなければ効果が薄れてしまいます。ここでは、医療事務のスキルアップでよくある失敗パターンと対策を解説します。

【パターン1】:研修を実施しても定着しない

・よくある状況:研修を実施しても、スタッフが学んだ内容を実務で活用できず、数週間後には忘れてしまっている。

定着しないのは、研修内容と現場業務が結びついていない、あるいは研修後の実践機会が少ないため、知識が単なる座学で終わってしまうことが原因です。

研修後は必ず、学んだ内容を試すための現場での実践期間を設定し、先輩スタッフや上長による定期的な振り返り面談を実施しましょう。知識を「使えるスキル」にするには、アウトプットとフィードバックの継続的なサイクルが不可欠です。

・原因:現場での実践機会が少ない、フォローアップが不足している
・対策:研修後の実践期間の設定、定期的な振り返り面談の実施

【パターン2】:スタッフの学習意欲が低い

よくある状況:研修やeラーニングを導入しても、スタッフが自主的に学習せず、形骸化してしまう。

スキルアップが個人の評価や待遇にどうつながるのかを示すキャリアパスが不明瞭であること、またはスキルアップが評価への反映が不足していることが、学習意欲の低下を招きます。

どのようなスキルを習得すれば昇給や昇格につながるのかを明示するキャリアパスを明確化し、資格取得や研修修了者へのインセンティブ制度の実施を検討しましょう。努力が報われる仕組みが、自主的な学習を促します。

・原因:キャリアパスが不明瞭、評価への反映が不足している
・対策:キャリアパスの明確化、インセンティブ制度の実施

【パターン3】:教育担当者の負担が大きい

よくある状況:特定のベテランスタッフに教育責任が集中し、本来の業務に支障をきたしている。

体系的な教育体制が十分に整っておらず、特定のベテランスタッフに教育責任が集中してしまうことや、医療事務業務に追われて教育時間を確保するのが難しいケースは少なくありません。

このようなケースでは、まずは標準化された業務マニュアルを整備し、担当者の個別指導の負荷を軽減しましょう。

さらに、外部研修やeラーニングを積極的に活用することで、基礎知識の習得を外部リソースに任せ、院内担当者はより専門的な指導に集中できる環境を作ることも有効です。

・原因:教育体制が十分に整っていない、教育時間の確保が難しい
・対策:業務マニュアルの整備、外部研修やeラーニングの活用

【パターン4】:マニュアル化・定型化されていない

よくある状況:特定のスタッフしかできない業務があり、その人が休むと業務が回らない。

業務マニュアルが整備されておらず、業務手順がスタッフ個人の裁量に委ねられると、結果として業務が属人化し、スキルレベルにばらつきが生じます。誰でも同じレベルで業務を遂行できるよう、業務マニュアルの整備と定期的な更新を徹底することが大切です。

とくに、レセプト業務やイレギュラー対応などの重要業務を重点的にマニュアル化することで、業務の質を均一化し、指導コストも削減できます。

・原因:業務マニュアルが整備されていない、業務が属人化している
・対策:業務マニュアルの整備・定期的な更新

医療事務スタッフの教育の効率化|ソラストのe-ラーニング「テラススタジオ」


医療事務のスキルアップのため、教育体制を充実させたい医療機関経営者の方は多いでしょう。しかし、人手不足や多忙な日常業務の中で、一から体制を整備するのは大変です。

そんな課題を抱える医療機関経営者の方におすすめなのが、ソラストのe-ラーニングサービス「テラススタジオ」。以下で、テラススタジオの特徴や魅力をご紹介します。

スマホ学習 見やすく操作しやすい画面構成で、スマートフォンで気軽に学習できる
動画学習 1本あたり3〜5分の短時間の動画で、効率的に学習できる
理解度確認テスト 学習内容を定着させるため、小テストを繰り返して効率的な学習を促す
レベルアップ機能 学習進捗に応じてレベルアップし、ゲーム感覚で学習意欲を高める
バッジ機能 バッジ獲得で自分の成長を可視化でき、モチベーション維持につながる

ソラストが長年の実績に基づいて制作したコンテンツでは、医療事務の基本からレセプト業務、接遇まで、医療現場で実務に役立つ知識を幅広く学べます。

コンテンツは、業界未経験の医療事務スタッフでも学びやすいよう設計されています。また、3〜5分程度の短い動画学習が中心のため、まとまった研修時間を確保しなくても、スタッフがスキマ時間を使って各自のペースで学習できる点が大きな魅力です。

レベルアップ機能やバッジ機能により、学習者がゲーム感覚で楽しみながら能動的に学べる環境を提供し、継続的なスキルアップをサポートします。

【こんなケースにおすすめ!】
・経験の浅い・無資格のスタッフを早期に育成したい
・業務が多忙で、教育・研修の時間を十分に確保できない
・スタッフ全体の知識・スキルの底上げや標準化を目指したい

医療事務のスキルアップ教育後は評価制度の整備も大事

教育を実施し、スキルアップを果たしたスタッフに対しては、昇給や昇格といった具体的な形で正当な評価を行うことが重要です。教育内容と照らし合わせて明確な評価制度を整備し、習得した知識や技術の基準ごとに、昇給や昇格などの評価を実施しましょう。

スキルアップや日々の頑張りが正当に評価されることで、スタッフの意欲や定着率の向上につながり、さらに高いレベルでの業務遂行を促します。

このような評価制度は、優秀な人材の流出を防ぎ、安定した経営を継続していくための基盤となります。

医療事務のスキルアップで経営基盤を強化しよう

医療事務のスキルアップは、レセプト精度向上による収益改善と接遇向上による患者満足度向上という、経営に直結する二大要素を強化する鍵です。

本記事で解説したように、スキルアップの優先領域の特定、体系的な教育方法の導入、そしてモチベーションを高める評価制度の整備はセットで行うべき教育戦略です。とくに教育を導入した後の「定着」と「評価」が、取り組みの効果を大きく左右します。

しかし、人手不足や日々の業務の多忙さから、十分な教育体制・仕組みを構築するのが難しい医療機関も多いでしょう。

ソラストのe-ラーニングサービス「テラススタジオ」なら、このような医療事務スタッフ育成の課題解決に貢献できます。スキマ時間を使ってスマートフォンで気軽に楽しく学べるため、医療事務スタッフの負担になりにくいのが特徴です。

「テラススタジオ」を活用して、医療事務のスキルアップを効率化し、貴院の経営基盤を強化しませんか?

著者プロフィール

著者:ソラストオンライン
医療事務コラム執筆担当
医師や医事課のみなさまをはじめとする医療従事者の皆様に、お役立ち情報を発信しています。

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