本ページは、2026年5月29日に開催された日本医療マネジメント学会学術総会ランチョンセミナー講演レポートです。当日のアーカイブ動画・講演資料の閲覧は、ページ下部のフォームよりお申し込みいただけます。
- 実績の徹底評価:新設の「急性期病院一般入院基本料」や「急性期総合体制加算」など、年間救急搬送件数や手術件数の実績が収益に直結する体系へ再編されました。
- 必要度への係数導入:1病床あたり年間救急搬送受入件数に0.005を乗じた「救急患者応需係数(上限1割)」が該当患者割合に加算されます。
- 地域配置病棟の要件:本病棟は緊急入院・手術なしの区分で3,367点が設定され、入棟初日のB項目3点以上が50%以上などの厳しい管理体制が必要です。
救急搬送件数の増加がもたらす収益改善効果
令和8年度改定では、地域における救急搬送の実績が病院経営の命運を握る指標となりました。
その象徴が必要度への救急患者応需係数の導入です。
例えば、100床の病棟で年間1,000件の救急搬送を受け入れる場合、1病床あたり10件となり、0.005を乗じた5%が従来の該当患者割合(例:15%)に加算され、割合指数は20%へ押し上げられます。
救急応需の強化が上位加算獲得へ直結します。
新設の急性期病院A一般入院料(1,930点)は、年間2,000件以上の救急搬送と年間1,200件以上の全身麻酔手術が要件です。
新設の救急外来医学管理料も、救急搬送医学管理料1(800点)に救急外来緊急検査対応加算1(300点)等を組み合わせることで、搬送3,000件の病院では年3,725万8,000円の増収効果が試算されています。
手術件数・地域連携強化による構造変革
手術件数の増加も、急性期総合体制加算等を通じて収益に影響を与えます。
急性期総合体制加算1(10日間入院で4,580点)等の上位加算を狙うには手術実績の集積性が求められます。
500床の急性期病院のケースでは、急性期病院A一般入院料への移行、急性期総合体制加算1、地域医療体制確保加算2等(720点)の上位区分を全て届け出た場合、年間で約2億1,552万円の増収効果が試算されています。
また、長時間かつ高難度な手術を年間200例以上実施する体制を評価する「外科医療確保特別加算(15%加算)」も新設されました。
出来高収益を極大化するためには、一元管理するセンターの構築や、軽症・中等症の高齢患者を後方支援病院へ転院させる下り搬送(救急患者連携搬送料1:同乗有2,400点)スキームの確立が不可欠です。
ソラストでは、PDCAの全工程を支える「伴走型収支改善支援サービス」を提供しています。
今回の改定は救急や手術の実績を徹底して評価する一方、施設基準を維持するためのリソース確保や365日リハビリ体制の構築など、現場への負荷やコストを伴う内容となっています。
自院の強み・弱みをデータから可視化し、地域に選ばれる病院構造への変革を一貫してサポートいたします。
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