本ページは、2026年7月3日に開催された第76回日本病院学会 ランチョンセミナーのレポートです。当日のアーカイブ動画・講演資料の閲覧は、ページ下部のフォームよりお申し込みいただけます。
- 救急患者応需係数の新設:病床あたりの救急搬送受入件数に応じ、重症度、医療・看護必要度の該当患者割合に最大1割が加算されます。
- 急性期病院一般入院基本料の新設:年間救急搬送2,000件以上、全身麻酔手術1,200件以上などの実績が新たな施設基準として要件化されました。
- 療養病棟基準の厳格化:求める医療区分2・3の合計割合が5割から6割に引き上げられ、漏れのない精緻な患者データ管理が求められます。
2026年7月3日、第76回日本病院学会のランチョンセミナーにて、株式会社ソラストによる経営支援セミナーが開催され、令和8年度診療報酬改定を契機とした病院の具体的な収益改善アクションと増収効果について詳しく解説いたしました。
救急搬送件数の増加による増収スキーム
本改定では、病床あたりの救急搬送件数に応じた加算「救急患者応需係数(上限1割)」が新設されました。例えば、100床の急性期一般入院料4を算定する病院が年間1,000件の救急搬送を受け入れる場合、1床あたり年間10件となり、これに0.005を乗じた5%が重症度、医療・看護必要度の該当割合に直接加算されます。
これにより加算効果で上位入院料へ移行できた場合、年間約948万円の増収効果が期待できます。
さらに、下り搬送時に算定できる「救急患者連携搬送料(医師等同乗時で最大2,400点)」など、地域連携を評価する加算も注目すべきポイントとなります。
手術実績と複雑な加算の連動
病院機能に着目した「急性期病院一般入院基本料(A:1,930点/日)」や、複数の加算を統合した「急性期総合体制加算」が新設されました。
急性期病院Aの算定には年間2,000件以上の救急搬送、かつ1,200件以上の全身麻酔手術実績が必要です。
長時間・高難度の手術を評価する「外科医療確保特別加算(15%加算)」も新設されましたが、この算定には「地域医療体制確保加算2」の届出が必須要件となっており、加算間の複雑な連動を意識した戦略的アプローチが求められます。
包括期・慢性期病棟における実務対応
地域包括医療病棟では、急性期病棟を併設しない場合の「入院料1(3,367点/日)」が新設され手厚く評価されましたが、休日リハビリの提供や退院時ADL低下率7%未満の維持など厳しい施設基準が課されています。
また、療養病棟においては医療区分2・3の合計割合基準が6割に引き上げられました。
複数処置を評価する「複合評価」などの新規追加項目を電子カルテ上で漏れなくマッピングし、計上漏れを防ぐ体制の構築が急務です。
ソラストの視点:専門会社としての考察
診療報酬改定を契機に収益を改善するには、「知っている」段階から現場が「継続して実行できる」仕組みへと転換することが不可欠です。
ソラストは、各病院のDPCデータを詳細に分析し、PFMセンターの構築から、クリニカルパスへの退院前訪問指導の自動組み込み、さらには救急外来でのB項目自動計算チェックシートの実装まで、現場の負担を軽減しながら成果の定着まで一貫してサポートする伴走型収支改善支援サービスを提供しています。
セミナーのアーカイブ動画及び、当日投影スライド資料を、こちらから無料でダウンロードいただけます。 自院の具体的な収益シミュレーションや、最適な病棟運用のための管理体制のご相談も承っております。お気軽にお問い合わせください。




